和の風情Menu
  • 和を食す
  • 和食

和食

日本の気候や風土の中で育まれてきた「和食」の文化。季節に応じた食材と向き合い、米や魚、野菜を中心とした和食は美容や健康にも良く、理想的な食生活のスタイルとして海外からも注目を浴びています。
そんな世界に誇る「和食」を学び、日常的に取り入れてみましょう。

和食とは

寿司和食は、特に日本でなじみ深い食材を用い、日本の気候や風土の中で独自に発展を遂げてきた料理です。

「日本食」「日本料理」とも呼ばれ、生食、素材の味を重視する薄口の味付けそして繊細な盛り付けの3点がおおまかな特徴とされています。

和食の「5」

和食に大切なのは、五法・五味・五色・五適・五覚とされています。季節や食材、調理法、見た目の美しさやお客様の人数、好み、もてなしの心と感謝の気持ち・・・全てがバランスよく折り重なり、美しさを演出するのが「和食」なのです。

五法 五法は生(切る)、煮る、焼く、蒸す、揚げるといった5つの調理法のことです。生(切る)は刺身、煮るは煮物、焼くは焼き物、蒸すは蒸し物、揚げるは揚げ物を意味し、会席料理にはこれら5つの料理が必ず並んでいます。
五味 五味とは酸味、苦味、甘味、辛味、塩味という5つの味を意味し、これに淡味を加えることで「六味」となります。なお、和食で使われる調味料の基本となるのもまた「さしすせそ」、つまり砂糖・塩・酢・醤油・味噌の5種類です。
五色 五色は白、黒、黄、赤、青(緑)の5色を意味し、白は清潔感、黒は引き締め、黄と赤は食欲増進、青(緑)は安心感を表す色です。黒塗りのお盆や朱塗りのお椀、料理に添えられる葉や花などの演出もこれに通じたものかも知れません。
五適 適温 温かいものは温かく、冷たいものは冷たい状態で召し上がっていただくこと。
適材 お客様の年齢や性別に合った素材を使うこと。
適量 多すぎず、少なすぎず、適当な量であること。
適技 技巧に懲りすぎず、適度に手を加えること。
適心 和食器やテーブル、お部屋の雰囲気など「もてなしの心」を持つこと。
五覚 五覚はいわゆる「五感」のことで、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚をフル活用して美味しい料理を味わいましょうという意味です。味だけでなく、歯ごたえや喉越しなどの食感を重んじる日本人にとって「五覚」は欠かせないものといえます。

伝統的な和食

御盆和食は食膳の形式によっていくつかに分けられますが、その中から「本膳料理」「懐石料理」「会席料理」「精進料理」についてご紹介しようと思います。


本膳料理 日本で最も格式高い料理とされ、おもに祝い事の席や結婚式などで用いられます。一の膳・二の膳・三の膳・四の膳・五の膳まであり、主となる一の膳を「本膳」といったことから本膳料理と呼ばれるようになりました。現在は五の膳までつく正式なものはほとんどなく、三の膳くらいまで出されるのが一般的です。
懐石料理 茶道とともに発展した茶席の前に軽く腹ごしらえするための料理で、一汁三菜が基本です。「懐石料理」という名前は、禅宗の僧侶が暖めた石を懐に入れ、寒さと空腹をしのいだことから名付けられたとされています。現在は「会席料理」とほぼ同様に扱われ、本来の「懐石料理」は「茶懐石」と区別されるようになりました。
会席料理 江戸時代から始まった料理形式で、二汁七菜が標準となっています。これは本膳料理や懐石料理といった形式を表すものではなく、酒宴の席で出す「饗宴料理」として伝えられました。本来は出来立ての料理を一品ずつ配膳する形式ですが、現在は一度に料理が並ぶことも多いようです。
精進料理 修行中の僧侶が日常的に食しているため、一般人がその食べ方を称して「精進料理」と呼ぶようになりました。本来は仏教の思想を持った料理という意味で、仏教が禁じていることに従った食事です。狭義では動物性食品を使わない料理となっていますが、他にもにんにくやネギ、ラッキョウなどニオイの強い野菜類も禁じられています。