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歌舞伎

日本独特の演劇で、伝統芸能の1つでもある「歌舞伎」。
見た人全てを和の世界へと誘う、「歌舞伎」の世界に迫ってみました!

歌舞伎とは

歌舞伎歌舞伎は能楽や狂言、文楽(人形浄瑠璃)と並ぶ「三大国劇」の1つとされ、先行並行の音楽劇や科白劇、舞踊劇を集大成した庶民的な演劇です。

本来は「傾く(かぶく)」という動詞の名詞形で、目立つことをした者や異風異装の姿で戯れた行動をした者のことを「かぶき者」と呼んでいました。

つまり、現在の「歌舞伎」は当て字であって「歌い」「舞い」「伎(伎芸・芸人)」を意味します。


歌舞伎音楽は、三味線音楽と共に発展を遂げました。大きく「唄い物」と「語り物」に分けられ、前者の代表的なものは「長唄」、後者は「義夫太節」です。
歌舞伎舞踊は演目ごとに多くのレパートリーが存在し、いずれも動作の美しい身のこなしが基本となっています。
感情表現の1つ1つを大げさに誇張して表現するのが基本的な演技術で、演出・演技ともに「美」を追求しています。

歴史

1603年頃、京都は四条河原で出雲阿国が舞い踊った「念仏踊り」が起源とされています。その踊りは当時の流行歌や風俗、奇抜なファッションを取り入れたもので、たちまち大流行しました。

やがて遊女や若衆(少年)らが歌舞伎踊りをして客を招くようになると、幕府は“風紀が乱れる”という理由から舞台に上がることを禁じるようになったのです。こうして姫も老婆も男性が演じる「野郎歌舞伎」が生まれ、現在の様式に至りました。

歌舞伎の演目

歌舞伎の演目は、その内容によって「世話物」と「時代物」の2つに分けられます。「世話物」は江戸時代の庶民からみて、現在の生活を題材にして作られたものです。一方、「時代物」は、公卿(くぎょう)や武家など遠い過去の世界を題材に作られています。

有名な作品


世話物 世話物は江戸時代の庶民からみて、現在の生活を題材にして作られたものです。そのため登場人物も当時の町人が中心で、物語の多くは江戸時代に世間で起きた事件を題材にしています。弁天小僧の活躍する「青砥稿花紅彩画」や「新皿屋舗月雨暈」、「与話情浮名横櫛」などが人気です。
時代物 時代物は、公卿や武家など遠い過去の世界を題材にしたものです。よって、扱う時代も室町~鎌倉、平安時代、それ以前にまで遡ります。時代物では、やはり「仮名手本忠臣蔵」が有名です。他にも、菅原伝授手習鑑の「寺子屋」や義経千本桜の「すし屋」、一谷嫩軍記の「熊谷陣屋」などがたびたび上演されます。

歌舞伎を楽しむ

ここでは、歌舞伎を楽しむためのポイントについていくつかご紹介します。

公演日・場所 歌舞伎の殿堂「歌舞伎座」では月末~翌月初めの約1週間を除いて、年中公演を行っています。公演は昼の部と夜の部に分かれていて、それぞれにチケットが必要です。その他、国立劇場などでも年に5ヶ月程度公演をしています。
座席の種類 歌舞伎座の座席は桟敷(さじき)、一等、二等、三等A、三等B、幕見の6種類があり、料金も800~16,000円程度と幅広く設定されています。なお、料金は演目によっても変わるので、チケットをとる際に確認しておきましょう。
おすすめアイテム イヤホンガイド 歌舞伎は難しそう・・・という方にオススメなのが、この「イヤホンガイド」です。お芝居の進行に合わせて、あらすじや配役、音楽、衣装、大道具に至るまでを詳しく解説してくれます。なお、使用料は650円+保証金(1,000円)となっていますが、保証金は器械と引き換えに返金されます。
オペラグラス オペラグラスがあれば、より楽しく観劇することができます。なお、歌舞伎座にはオペラグラスの貸出サービスがありません(販売のみ)。しかし、他の劇場では保証金と利用料さえ支払えば貸し出し用のオペラグラスを借りることができるので、まずは一度チェックしてみましょう。
飲食物 歌舞伎のもう1つの楽しみといえば、幕間に食べる「お弁当」です。場内では手軽な天むすから老舗料亭の仕出し弁当まで、選り取り見取りのお弁当を販売しています。また、売店では焼きたての人形焼きなどもあり、小腹が減ったときのおやつにもピッタリですよ!